ホームズの故郷を訪ねて 3 
※ 日記で連載していたレポの再録です。
「英国の料理」 |
2004.04.29 |
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イギリス料理はあまりおいしくないと聞く。
基本的に味付けも塩コショウのみと淡白だとか。
名古屋生まれ名古屋育ちのじぇるさんは、基本的に濃い味が好きだったりもする。
食に関しては期待していない。
オマケにじぇるさんは偏食家だ。
シーフードとしいたけ軍団が駄目なだけ(←「だけ」とか言うな。)だけど。
(それでも年と共にだいぶ平気になった)
更に、ゲテモノは最初からじぇるさん的食べ物にはカテゴライズされない。
「○○の内臓」系の物は自動的に選択肢から消える。
そんな中で食べてみたかったのがイギリスの庶民の味。フィッシュ&チップス。
ただの白身魚のフライとフライドポテトにしか見えないけど。イギリスを代表する味らしいので。
(因みに白身魚は生でなければ食べられる。ようになった。)
初日の夕食。パブでメニューにあったので注文してみる。
・・・味しねぇよ・・・。
これ、本当に塩はかかってるの?ちょっと頑張ってみたけど、脱落。ケチャップをもらう。
物足りないのでオニオンリングを追加。
この時、じぇるさんの頭の中にあったのはモスバーガーのアレです。
出てきたのは…。から揚げ?フリッター?そ、そうか、これがイギリスで言うオニオンリングか。
しかも、やっぱり味ないし。玉ねぎとケチャップはあまり合わない事を学んださ。
朝食はホテルで出ます。イングリッシュ・ブレックファーストは豪華と聞く。
が、ガイドブックの紹介を良く見るとパン・卵・ハム・フレッシュジュース・紅茶(orコーヒー)。
・・・日本の旅館・ホテルの方がずっと豪華だったりしないか?ビジネスホテルでも、これにサラダがつくと思いますが。プラス、和食という選択肢もあると思われますが。
恐らく比較対象の問題なんでしょう。欧州大陸で一般的なコンチネンタル式だとパンとコーヒーだけだから。
誇張でも何でもなく、バイキング式なのにパン3種類位置いてあるだけです。私が以前利用したホテルは紅茶さえなかった気がする。
それと比べれば、イギリスは豪華なんだろうけど。
イギリスのホテルも合理化(?)が進み、コンチネンタル式の朝食が増えてきたそうです。
そして、今回、我々が利用するホテルはコンチネンタルだと聞かされました。ちぇっ。
・・・と思っていましたが、実際は色々ありました。
シリアル4種類・牛乳(初日だけホットもあった)・ジュース2種・シロップ漬けフルーツ・ヨーグルト3種・チーズ3種・生ハム5種・ソーセージ・スクランブルエッグ・ハッシュドポテト・マッシュルームを焼いたの・トマトを焼いたの・カリカリベーコン・ビーンズ・クロワッサン・ドイツパン・くるみパン。
・・・のバイキング。+紅茶orコーヒー。
うん、これなら豪華だ。味も普通。
(というより、味付けが必要な料理がない?卵は堅かったが。マッシュルームは黒焦げに見えたが、食べてないので評価できない)
むしろ、自家製(と思われる)焼きたてクロワッサンは美味しかった。
だが、ロンドンを拠点に行動した為、利用したホテルは1つ。同じホテルに8泊。
・・・。同じ朝食を8回。・・・さすがに、4日目位に飽きた。バイキングとは言え。
謎。バイキング方式のくせにトレイがない。
人間の手は2本しかありません。お皿は2つしか持てません。
テーブルと何度も往復する羽目になるのですが・・・。
こういう所で労働を惜しまないのが、イギリス人が太っていない所以なのだろうか。 |
「本場のアフタヌーンティー」 |
2004.05.09 |
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紅茶の国、イギリス。本場のアフタヌーンティーを!!
・・・。街にはスタバ(スターバックス。コーヒー専門店)が溢れ返っておりました…。
(郊外の街での記憶は曖昧だけど。少なくともロンドンでは駅毎にあった。)
何だよ、紅茶の国じゃなかったのかよ?ちょっとガッカリー。
これ、恐らくは偏見なんでしょうけど。
それも、外人が日本人を見て「着物じゃないの?」と驚くレベルでの。
スタバが英国進出するにあたって現地の抵抗感はどうだったのか聞いてみたかったけど、そういう機会はなかった。残念。
イギリスの紅茶は美味しい。ホテルの部屋に置いてあるセルフサービスのティーバッグさえ美味しい。
これは水(向こうの水は硬水)が違うせいなので、葉だけ持って帰って日本で淹れてもあの味は出ない。
…という記憶でしたが。
何というか、普通だ。不味くもないけど、特別に美味しくもない。
そもそも水が普通だ。生水で歯磨きしても平気な程に。硬水特有のピリピリした感じがない。
(友人は髪が茶色くなったと言ってましたが。水のせいなのかシャンプーのせいなのか…。)
観光客向けに蒸留でもしてあったのであろうか?
こちらの舌が肥えたというのもあるかもしれない。
肥えたという自覚はないけど。増えたよね、紅茶専門店。
日本でも美味しい紅茶が飲めるようになったって事かもしれない。
因みに。本物の本場の紅茶を飲んでいる機会はございませんでした。
お高くて…?違う。時間がなくて。高いも何も、相場さえ見ていません。
そもそも休憩時間など考慮していない詰め込みスケジュール。(←己の体力も鑑みずに。)
お茶どころか食事の時間さえ、時間が厳しい時は「次の場所に移動しながら軽食」だ。(←要するに歩きながらパンを食す)
スケジュールが押せば、真っ先に切り捨てられる。
元々、友人も私も食に拘りがない。必要最低限のエネルギーが摂取できればいい。(←こういうタイプの人って普通は痩せているんだけどね。。。)
その上、私は食べるのがトロい=時間を食う。
時間は有限だ。食べてる時間があるなら、少しでも長く見学時間に当てたい。(←己の体力も(略)しつこい?)
最終日になって「本場の紅茶飲んでないねー」という事実に気付き。
急遽、昼食をカフェにして、うそんこアフタヌーンティーを頼んでみたりもしましたが。
1枚のお皿にケーキ(だったかな?忘れた)とスコーンとクリームとジャムが乗っているといううそんこぶり。
いや、本物がどうなのか、実は知らないのですが。
期待していたのはお皿が3段重ねになってるアレだったんだってば。
それでも2000円位。高いってばよ。
美味しかったけどね。クリームもジャムも程よい甘さで。
不味いのがデフォルトの英国料理も、パン系(とパイ)は美味しかった。 |
「イギリスのパブ」 |
2004.05.10 |
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イギリス人は誰でも行きつけのパブを持っている。と言われている。
生活に欠かせない社交の場なんだそうだ。
お酒を飲む場所というより、お酒を飲みながら仲間と会話を楽しむ場所なのかなぁ?
友人も私もお酒は飲めないが、そんな雰囲気を肌で感ずるべく突撃。
場所によるのかもしれないがレストランよりも数が多いので好むと好まざるとに関わらず、何回か利用したのだが・・・。
○1軒目(夜)
カウンターで注文して先払い。この時に席番号を告げます。
ドリンクはその場で。食事は後から持ってきてくれる方式。
滅茶苦茶混んでます。待っている間、立ったまま飲んでいる人もいます。
時間を潰して再トライしてみたら、立ったままの人もいるけど、席空いてるよ?
しばらく様子を見るも、座ってもよさそうだったので着席。
ここはピカデリー(ロンドン一の繁華街)周辺という立地条件の為か、両隣は観光客でした。(友人談。言葉が米語と独語だったそうな)
○2軒目(早めの夕食)
カウンターで注文して先払い。番号札をもらって席で待つ方式。
ロンドンの外れ。時間が早い為か空いています。空席ばかりです。
それでも仕事帰りとおぼしき男性のグループがいくつか見られます。
シティ(金融街)近くなので、普通に土日休みのリーマンだと思われますが。(←思いっきり勝手な推測)
平日でも飲んで帰るんだね。さすがイギリスのパブ。
※というか、キリスト教国の日曜日を日本的な感覚で考えてはいけません。
(実際に行った事はないけど、元を辿れば同じ宗教のユダヤやイスラムも恐らく)
日曜日は神様がお決めになった聖なる安息日なので、本当に町中がお休みになります。教会行かなきゃいけないし。店も開いてやしません。
都会はそうでもない所もあるけど、それでも日本とは違います。
「休日=稼ぎ時」なる発想はあまりないみたい。
そんな事はどうでもいい。気になったのは。
・・・空席ばかりなのに、何故立ったままなんだ?英人リーマン諸君?
粋か?粋なのか?立ったまま酒を酌み交わすのが。
フロアを良く見れば、半分が立食用の高いテーブルじゃないか。(飲んでるだけで、食事はしていないようにみえたが)
・・・そう言えば、前回のお店でも座っていたお隣は観光客だったっけ・・・。
○3軒目(昼)
お昼だからかスコットランドだからかは分からないが、ここは普通に席に案内され、ウェイトレスさんがオーダーを取りに来る方式。後払い。
メインストリート沿いのお昼時だけあって、大混雑。
我々が入った時は運良く空いていましたが、料理が出るのを待っている間にも次から次へとお客さんが入ってきます。
店内で立ったまま並んで待っています。プレッシャーかかります。
おう、ウェイティングドリンクまで出てるじゃん。
・・・この後、料理が出たので食べるのに没頭し、ふと気づくと・・・。
立ったままのお客さん、待ってるんじゃなくて立ったまま食事してるよ・・・。
私がひじかけだと理解した壁沿いの出っ張りは、カウンターだったらしい。
しかも、席が空いても座らないよ・・・。
謎。何故、立ったままなのですか?それがパブでのお作法なのですか?
やっぱり英国人は太らない訳だ。 |
「オーディオガイド」 |
2004.05.15 |
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日本の観光スポットになくて、英国では結構普及していたもの。オーディオガイド。
本体はmp3プレーヤーみたいな感じ。(ウォークマンの記憶媒体が本体に内蔵されていると思ってもらえれば当たらずも遠からず)
展示物に番号が振ってあって、その番号を入力するとヘッドフォンからその展示物に関しての説明が流れるというもの。
手のひらサイズなのに、頭出し・早送り・巻戻しもスピーディ。
ちょっと聞き逃しても、簡単に該当箇所をリプレイできます。
しかも、各国語対応!!(本体自体に多言語入っているのではなくて、最初に言語を選んで借りる方式の所もありましたが)
すぐれものです。・・・3〜5ポンドが相場?(たけーよ)
オプションで借りる所と、入場料に込みで全員に貸し出される所とありました。
目から文字として得た情報と耳から音として得た情報では、圧倒的に後者は記憶に残りにくい。(私だけ?)
そもそも知らない固有名詞が出てくると話を理解することさえ出来なくなる。
でも展示に関しての説明になると。
説明文と展示物を一緒に見るのは不可能だが、説明を聞きながら展示物を見るのは容易。
展示物(≒説明文)から離れると読めないけど、遠くからでも説明を聞くのは可能。
世界遺産のように説明看板を立てるのさえも保護の観点からどうかという問題も解決。
使えるじゃん。
文字情報のように斜め読みして必要な情報だけ拾う事はできないので、時間がかかるのは難点ですが。
地続きで人的交流が容易なヨーロッパ。島国とはいえ、その一角を成す英国はやっぱり欧州人の観光客が多い。らしい。(私には白人・黒人・アジア人・アラブ人程度の見分けしかつきませんが。日本人と韓国人の区別さえつかん…。)
通貨は統一できても、言語の統一は難しい。(我が道を行く英国はユーロにも加盟しておりませんが)
オーディオガイドやパンフレットも欧州系の言語が優勢でしたが、かなりの確率で日本語にも対応していました。
基本的にはネイティブが吹き込んでいるようです。外人さんの癖のある発音ではありません。
・・・が!!ネイティブはネイティブでも、訛ってる…。
これ、プロに頼まずに自分の所の職員が吹き込んだんじゃないのか?滑舌も悪くて聞き取りにくいぞ?
素人(と思われる)録音はここだけだったけど、これに辟易した友人は英語版を借りるようになってしまいました。
・・・いいね、ばいりんがる・・・
そして判明した事実。
同じ情報を伝える場合、英語の方が時間がかからないらしい。
英語解説を聞いてる友人に、どんどん取り残されていく日本語解説を聞いている私。
友人の嗜好からして、説明を聞かずに飛ばしているとはとても思えない。
私も巻戻して同じところを何度も聞いている訳ではない。
これは、どう考えても再生時間自体に差があるとしか思えない。
(後で聞いた所、友人はそれでも何度も巻戻したりして私を待っていてくれたらしい。実際の再生時間はかなり差があった模様)
ターゲット設定。その辺にいる観光客の動向も観察していくと。
やっぱり、皆さん、私よりどんどん先に行ってしまいます。
外人さんは全部同じに見えて区別がつかないとは言え、私なりに国のバリエーションを揃えてみたつもりなんですが。
・・・日本語がいちばん一定時間に伝えられる情報量が少ないのでしょうか…。
閑話休題。
オーディオガイド、とても便利でした。
日本でも普及して欲しいなぁ。
(最近、東京・京都のような国際観光地で観光してないから知らないだけ?日本でもあったりする?) |
「英国のmuseum」 |
2004.05.23 |
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イギリスの博物館・美術館は入場料無料の所が多い。
税金で運営されてるのかと思いきや、「政府や特定団体から援助してもらっている訳ではないので、寄付をお願いします」と書いてありました。
では、ショップや喫茶室なんかでぼったぐっているのかというと、そうでもない。(喫茶室なんて無い所もあるし)
性善説信奉の英国(←知らないけど。私の中では確定。)では、防犯には力をいれていないのか監視員の数は少ないし、防犯カメラがついているようにも見えないし、その点では日本よりコストはかかっていなさそうではありましたが。
・・・どうやって採算取っているのでしょう・・・。
文化度が高くていいなぁ。
無料だからかどうかは分かりませんが、幼稚園位の小さい子の遠足(?)らしき団体も結構見ました。
幼い頃に本物に触れる機会が豊富なのはいいよね。 |
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